よくある質問
【質問】なぜ、雛人形を飾るのですか?
雛人形の考え方の起こりは、新生児の分身として厄災を代わりに引き受けてくれる存在を用意するという行為に始まります。
こういうものを人形(ひとがた)と言います。
身に降りかかる災い、病気や、けが、事故など、生命力の弱い新生児に、無事成長してほしいとの思いで用意するようになりました。
もちろん最初は、物のない時代、紙やわら人形などでひとがたを用意しそちらに厄災を移して黄泉の国に送り返してしまおうという祓いの具だったと考えます。(たとえば流し雛など)
だんだんと社会が豊かになり現在のような立派なおひな様になってきました。
毎年新しいものを用意すること、処分することは、むずかしいのでおひな様に厄災を移して封じ込めてもらおうという考えが生まれてきます。
そこで、お節句には、お供え物をしてお家の中にかみさまに来てもらいお願いをします。
(もともと節句にお供え物をして神様に来てもらってお願いをするという考え方は、あったのかと思いますが、雛段を飾ることで具象化されたように思います。)
逆に本来のお節句の意味がぼやけ雛の出し入れだけになってしまっている事は、残念ですが。
昔も、今も明日への不安、自然への畏敬の念は、本来同じなのだと思います。
だから大昔始まった新生児のために雛を用意する慣習が、現代のように科学万能とも思われる社会ににおいても続いてきているのだと思います。
ですから、自分の子供が孫が健やかに育って欲しいと願いを込めて、雛人形を飾ります。